News Pick Up 2012年7月第2週
Posted on 2012年7月16日月曜日
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インディーゲーム界隈のニュースを、俺個人の趣向でピックアップして適当に紹介するよ!
※英語はまだまだ勉強中なので、正確な情報を知りたいときは原文を読んでね。
※なるべく正確な情報を掲載したいため、誤りなどの指摘がありましたらコメント欄、またはhayaniemozuアットgmail.comまでご連絡ください。
PCゲームダウンロード販売の最大手Steamを運営するValveは、Steam向けのリリース審査システム「Steam Greenlight」を発表した。Steamへの実装は2012年8月末の予定。
4Gamerに日本語の詳しい記事があるので、そちらを参照したほうが早いだろう。
4Gamer「Valve,ファンが新作リリースを決定する新システム,『Steam Greenlight』を発表」
http://www.4gamer.net/games/038/G003821/20120710069/
Valve社内ではなく、プレイヤーやファンコミュニティにリリース審査システムを(部分的に)与える仕組みのようだ。アルファ版の作品も登録可能とのこと。
まごうことなきPCゲームダウンロード販売の最大勢力Steam。ここでタイトルをリリースする恩恵は非常に大きく、ありとあらゆるタイトルが登録されて収集がつかなくなる予感も少なからずあるのだが、さすがに先んじて手を打っているだろう。あとは4Gamerも指摘するような組織票のような問題をいかにクリアするか、まずはどの程度の影響力を持つのかというあたりが重要になりそうだ。
インディーゲームのなかには、(俺が主観的に見て)優れたタイトルであるにも関わらず、Steamへの登録をたびたび出願しながらも成功に至っていないという例が存在する。私が知っているだけでもいくつかのデベロッパが「Steam Greenlight」について好意的な反応を寄せている。ある程度運用が進まないとその良し悪しの判断はつかないが、動向には注目しておくべきだろう。
ソース:
Steam Greenlight公式ページ
http://steamcommunity.com/greenlight
セール開始前にリークがあったとおり、セール中毎日、「INDIE BUNDLE」という期間限定パッケージが登場する。これは5本のインディーゲームがバンドルされたもので、バンドル本来の価格$39.99が、75%OFFの$9.99で購入できる。
記事執筆段階で「INDIE BUNDLE I」がすでにストアから消失していることもあり、気になる作品が複数収録されているなら、バンドル登場時に購入するのがよいだろう。ただし、バンドル収録作でもデイリーセールやフラッシュセール(詳しくは説明を省く)に単品で登場することがあるため、買い逃した作品はチェックを続けたほうが利口かもしれない。
今のところ、バンドルは事前リークどおりの内容なので、リーク内容を以下に記しておく。インディーゲーム購入の参考にしてほしい。また、あくまで以下のバンドルが登場する可能性が高いというだけで確実ではないという点はお忘れなく。
ちなみに最終日に来る予定の『Orion: Dino Beatdown』は、発売初期はかなり危なっかしいタイトルだったことを付け加えておく。内容については以下の記事が参考になる。
ナマケ道場日記「究極のゲームORION:Dino Beatdown 感想」
http://namakenikki.blog100.fc2.com/blog-entry-1716.html
ソース:
Steamストアページ
http://store.steampowered.com/
Indie Game Magazine「PREPARE YOUR WALLETS ? STEAM SUMMER SALE INDIE BUNDLES LEAKED」
http://www.indiegamemag.com/steam-summer-sale-indies/
ロンチに伴うアクセス増加によって、一時アクセスがしにくくなる状況になっていたが、現在は問題なく利用できようだ。
現在、配信されているのは以下の19タイトル。掲載順は英語版公式サイトの売上げランキングに準じている。
公式Twitterアカウントによると、調整予定とはしつつも、現段階では日本語版PLAYISMと英語版PLAYISMは基本的に別サイトであるとのこと。
ソース:
英語版PLAYISM
http://playism-games.com/
PLAYISMは『LA-MULANA』の購入者向けキャンペーンを開始した。2012年7月22日までに『LA-MULANA』を購入した人のなかから、抽選で120名に『LA-MULANA』関連グッズがプレゼントされるという内容。プレゼント内容は以下の2種類。
ソース:
PLAYISM公式ブログ「LA-MULANA 購入者限定プレゼントキャンペーンにつきまして」
http://playism.blogspot.jp/2012/07/la-mulana.html
『Defense Grid 2』と銘打ってはいるものの、基本的には初代の拡張版的な内容になるのは注意が必要だ。ただ募集期日まで29日とまだまだ猶予があるにも関わらず、すでに$100,000を越える額が集まっている。これは目標金額$250,000の4割にあたり、期待の高さを伺える。本Kickstarterプロジェクトのおおよそのロードマップは以下のようになっている*1。
開発としてもある程度の資金が集まることは予想しているのだろう。恐らく本命は『Defense Grid 2』の名を冠するに相応しい$100,000と思われる。
さて、このKickstarterプロジェクトでは「Early Bird Reward」なるおもしろい試みがなされているので紹介しておきたい。「Early Bird Reward」とは、早い段階でプロジェクトに参加することで上位の報酬(Reward)がもらえるようになるというものだ。ほかのKickstarterプロジェクトでも採用されている。
例えばこのプロジェクトでは、2段階目の報酬をもらうためには$30の出資が必要になる。しかし、早期に$20の出資を決定して先着500名の定員に入れば、$30相当の報酬(つまり2段階目の報酬)がもらえる。簡単に言えば、(この場合は)最初の500名だけ$10安く報酬を手に入れられるということだ。
ゲームの予約割引に似たこの仕組みはうまく機能しているようで、2つ用意された「Early Bird Reward」枠の1000名分はすでに売り切れている。これによってプロジェクトは強烈なスタートダッシュが可能になるので、宣伝効果もあるだろう。問題は枠が売り切れてしまったここから、どこまで支援額を伸ばせるかだが、『Defense Grid』の評価は高いのでそこそこ期待できそうだ。
ところで開発のHidden Path Entertainmentは、『Counter-Strike: Global Offensive』も開発中のはず。そちらは大丈夫なのだろうか? 開発の公式サイトも『Defense Grid 2』一色なので、『CS:GO』は一段落したということだといいのだが。
ソース:
Kickstarter『Defense Grid 2』のページ
http://www.kickstarter.com/projects/hiddenpath/defense-grid-2
Hidden Path Entertainment公式サイト
http://www.hiddenpath.com/
当初、DLCのみ日本語対応が明記されていたのだが、結局、DLCリリース後も日本語には対応していなかった。しかし、間もなくしてDLC同梱の『Hard Reset: Extended Edition』と名を変え、本編も日本語対応になった模様。現在はライブラリのプロパティタブから表示言語を選択可能となっている。
Indie Royaleで入手したまま積んでいるプレイヤーや、興味がありつつもZooから販売された日本語版の値段に手が出なかったプレイヤーは、この機会にプレイするのもよいだろう。サマーセール中の今ならSteamで75%OFFの$3.75で購入可能だ。
ソース:
『Hard Reset』公式サイト
http://hardresetgame.com/
Steamストアページ『Hard Reset: Extended Edition』
http://store.steampowered.com/app/98400/
『Portal』に『Thief』、『ゼルダの伝説』からインスパイアを受けた、というかなりの大風呂敷感漂うタイトル。なのだが、やってみたらこれがなかなかどうしておもしろい。
ジャンルとしてはFirst Person Puzzlerに入る。本作の特徴は、三角形のタイルを生成して足場にできること。右マウスボタンで三角形の頂点を設置でき、3つ設置することでタイルを作り出すことができる。タイルに乗っている間は底面に向かって重力が働くようになっており、垂直の壁を歩いて登ったりすることができる。
これが浮遊感や疾走感とは違った独特のプレイ感覚につながっている。
現在、Desuraでアルファファンディング中で$5で購入可能。最終的には$10になるそうだ。公式サイトやDesuraからデモ版をダウンロードできるので、気になる人はプレイしてみるといいだろう。俺は購入を検討中である。ちなみにデモ版は30分くらいで終わる。
ソース:
『TRI』公式サイト
http://www.tri-game.com/
Desura『TRI』のページ
http://www.desura.com/games/tri
『World of Goo』の開発者が参加しているTomorrow Corporationが、開発中の『Little Inferno』。情報に乏しかった本作のトレーラーがついに公開された。が、どんなゲームなのかは相変わらずさっぱりわからないため、(人によっては)逆にとても気になる内容になっている。
『Little Inferno』は2012年冬にWii U、Windows、Mac、Linux向けに発売予定。パブリッシャーなし、ファンドなし、オフィスなし、コピープロテクトなしというあたりは『World of Goo』のそれを踏襲しているようだ。
公式サイトでは、ベータアクセス権付きの予約購入が始まっている。価格は$15。
ソース:
Tommorow Corporation公式サイト
http://tomorrowcorporation.com/
『Cinders』はシンデレラをモチーフにしたノベルゲーム。多少の差異はあれども、一般にシンデレラと言えばこんな感じだろう。公式サイトからデモ版をダウンロードできる。英語版なので俺はパスしたが、英語に抵抗がなければプレイしてみるのもいいだろう。エフェクトやビジュアルはかなり凝っていて手触りは割とよい。
LEVEL 13では、日本で有名なあのホラー映画を思わせるシーン(なぜか音声は別のホラー映画を踏襲している)が出てくる。フリーゲームで全20ステージ。いやらしい謎解きもある、というかそればっかり。解答は右下のWalkthroughから。
ソース:
『Cinders』公式サイト
http://moacube.com/games/cinders/
KONGREGATE『Stupidella』
http://www.kongregate.com/games/pitergames/stupidella
今週のニュースとして大きいのは「Steam Greenlight」の発表。本文中でも触れたが、Steamでの配信を望みつつもなかなか認証が通らないという話も耳にするので、インディーゲームへの福音となるのかどうかに注目したい。日本産のインディーゲームなら目を話してはならない重要なニュースではないかと思う。
日本産インディーゲームへの福音という点では、英語版PLAYISMのオープンも注目。まだまだコンテンツ不足なので評価はこれからだが、日本産インディーゲームを語るうえでの台風の目となりうるのか動向をチェックしていきたい。日本語版PLAYISMを利用している身としては、日本側のコンテンツリリースが遅れたりしないか心配というのも本音としてあったり。それでも同じタイトル、同じ価格帯、同じリリース時期を目指したいということなので、そういった発言をしたことは評価するべきだとも思う。
※英語はまだまだ勉強中なので、正確な情報を知りたいときは原文を読んでね。
※なるべく正確な情報を掲載したいため、誤りなどの指摘がありましたらコメント欄、またはhayaniemozuアットgmail.comまでご連絡ください。
Valve、新たなリリース審査システム「Steam Greenlight」を発表 2012/07/09
PCゲームダウンロード販売の最大手Steamを運営するValveは、Steam向けのリリース審査システム「Steam Greenlight」を発表した。Steamへの実装は2012年8月末の予定。
4Gamerに日本語の詳しい記事があるので、そちらを参照したほうが早いだろう。
4Gamer「Valve,ファンが新作リリースを決定する新システム,『Steam Greenlight』を発表」
http://www.4gamer.net/games/038/G003821/20120710069/
Valve社内ではなく、プレイヤーやファンコミュニティにリリース審査システムを(部分的に)与える仕組みのようだ。アルファ版の作品も登録可能とのこと。
まごうことなきPCゲームダウンロード販売の最大勢力Steam。ここでタイトルをリリースする恩恵は非常に大きく、ありとあらゆるタイトルが登録されて収集がつかなくなる予感も少なからずあるのだが、さすがに先んじて手を打っているだろう。あとは4Gamerも指摘するような組織票のような問題をいかにクリアするか、まずはどの程度の影響力を持つのかというあたりが重要になりそうだ。
インディーゲームのなかには、(俺が主観的に見て)優れたタイトルであるにも関わらず、Steamへの登録をたびたび出願しながらも成功に至っていないという例が存在する。私が知っているだけでもいくつかのデベロッパが「Steam Greenlight」について好意的な反応を寄せている。ある程度運用が進まないとその良し悪しの判断はつかないが、動向には注目しておくべきだろう。
ソース:
Steam Greenlight公式ページ
http://steamcommunity.com/greenlight
Steamにてサマーセールが開始 2012/07/12
いまや毎年恒例となっているSteamのサマーセールが、例年より数日遅い2012年7月12日に始まった。セールは同22日までの11日間に渡って開催される。サマーセールに関する詳細な動きや試みについては余所に譲るとして、インディーゲーム関連の情報だけピックしておく。セール開始前にリークがあったとおり、セール中毎日、「INDIE BUNDLE」という期間限定パッケージが登場する。これは5本のインディーゲームがバンドルされたもので、バンドル本来の価格$39.99が、75%OFFの$9.99で購入できる。
記事執筆段階で「INDIE BUNDLE I」がすでにストアから消失していることもあり、気になる作品が複数収録されているなら、バンドル登場時に購入するのがよいだろう。ただし、バンドル収録作でもデイリーセールやフラッシュセール(詳しくは説明を省く)に単品で登場することがあるため、買い逃した作品はチェックを続けたほうが利口かもしれない。
今のところ、バンドルは事前リークどおりの内容なので、リーク内容を以下に記しておく。インディーゲーム購入の参考にしてほしい。また、あくまで以下のバンドルが登場する可能性が高いというだけで確実ではないという点はお忘れなく。
- Day 1 『Anomaly: Warzone Earth』、『The Baconing』、『Cave Story+』、『EDGE』『Lone Survivor』
- Day 2 『Botanicula』、『E.Y.E: Divine Cybermancy』、『Oil Rush』、『Splice』、『Universe Sandbox』
- Day 3 『Bit Trip Beat』、『Braid』、『Bunch of Heroes』、『Insanely Twisted Shadow Planet』、『Runespell Overture』
- Day 4 『A Valley Without Wind』、『Atom Zombie Smasher』、『Blocks that Matter』、『Sanctum』、『Superbrothers: Sword & Sworcery EP』
- Day 5 『Audio Surf』、『Gemini Rue』、『Greed Corp』、『Tiny Bang Story』、『Ys: The Oath in Felghana』
- Day 6 『AAAAAAAA For The Awesome』、『Defcon』、『SpaceChem』、『Ticket to Ride』、『Trauma』
- Day 7 『Avadon』、『Dungeons of Dredmor』、『Q.U.B.E.』、『Vessel』、『Zombie Driver』
- Day 8 『Demolition Inc』、『Hoard』、『Sol Exodus』、『Swords and Soldiers HD』、『Wings of Prey』
- Day 9 『Capsized』、『Jamestown』、『Revenge of the Titans』、『VVVVVV』、『Zeno Clash』
- Day 10 『All Zombies Must Die』、『Beat Hazard』、『Bit Trip Runner』、『Eufloria』、『Machinarium』
- Day 11 『Hydrophobia』、『Orion: Dino Beatdown』、『Star Ruler』、『Waveform』、『World of Goo』
ちなみに最終日に来る予定の『Orion: Dino Beatdown』は、発売初期はかなり危なっかしいタイトルだったことを付け加えておく。内容については以下の記事が参考になる。
ナマケ道場日記「究極のゲームORION:Dino Beatdown 感想」
http://namakenikki.blog100.fc2.com/blog-entry-1716.html
ソース:
Steamストアページ
http://store.steampowered.com/
Indie Game Magazine「PREPARE YOUR WALLETS ? STEAM SUMMER SALE INDIE BUNDLES LEAKED」
http://www.indiegamemag.com/steam-summer-sale-indies/
英語版PLAYISMがオープン 2012/07/13
インディーゲームの日本語ローカライズとダウンロード販売を行なっているPLAYISM。同サービスの英語版サイトが2012年7月13日にオープン、サービスを開始した。同23日まで会員登録した人から抽選で50名にロンチタイトルのTシャツが当たるオープニングキャンペーンなども実施中。ロンチに伴うアクセス増加によって、一時アクセスがしにくくなる状況になっていたが、現在は問題なく利用できようだ。
現在、配信されているのは以下の19タイトル。掲載順は英語版公式サイトの売上げランキングに準じている。
- 『LA-MULANA』
- 『I'm Gonna Be God of The Forest(原題:僕は森世界の神になる)』
- 『Celestial Mechanica』
- 『Inside a Star-Filled Sky』
- 『TRAUMA』
- 『Botanicula』
- 『Machinarium』
- 『Star Sky』
- 『SONAR』
- 『Fotonica』
- 『Lume』
- 『LightFish』
- 『And Yet It Moves』
- 『Dear Esther』
- 『HyperSpace Invader Zero (HI0)』
- 『Yume Nikki(原題:ゆめにっき)』
- 『Eufloria』
- 『Pock's Friend(原題:ポックのともだち)』
- 『SpaceChem』
公式Twitterアカウントによると、調整予定とはしつつも、現段階では日本語版PLAYISMと英語版PLAYISMは基本的に別サイトであるとのこと。
@dowao 裏でつながってるのを、今後いろいろ調整していく予定ですが、基本的には別サイトとお考えください。ギフトとしてcomで買って、jpで落としたりはできないですね。なお、com,jpいずれも原則同じタイトルを(なるべく同価格帯で)出していく予定です。タイミングはずれますが。
— PLAYISM プレーイズムさん (@playismJP) 7月 13, 2012
また、両サイトを見比べた感じでは『Trauma』のみ販売形態が異なる。日本語版での『Trauma』はPay What You Want形式の販売が先日終了し、英語版ではPay What You Want形式で販売を行なっている。また、記憶では日本語版ではバージョンが最新でないものがいくつかあったはずなのだが、英語版では最新版が提供されているのかどうかは不明。ソース:
英語版PLAYISM
http://playism-games.com/
PLAYISM『LA-MULANA』購入者プレゼントキャンペーン開始 2012/07/13
今度は日本語版PLAYISMに関するニュース。PLAYISMは『LA-MULANA』の購入者向けキャンペーンを開始した。2012年7月22日までに『LA-MULANA』を購入した人のなかから、抽選で120名に『LA-MULANA』関連グッズがプレゼントされるという内容。プレゼント内容は以下の2種類。
- 『LA-MULANA』オリジナルサウンドトラックDisk1、Disk2、Disk3のいずれか(100名)
- 『LA-MULANA』公式ガイドブック完全攻略編PDF(20名)
ソース:
PLAYISM公式ブログ「LA-MULANA 購入者限定プレゼントキャンペーンにつきまして」
http://playism.blogspot.jp/2012/07/la-mulana.html
Kickstarterに『Defense Grid 2』プロジェクトが登場 2012/07/10
乱立著しいタワーディフェンスのなかでも、安定して楽しめる良作として知られる『Defense Grid: The Awakening』。同作の開発Hidden Path Entertainmentが、『Defense Grid 2』の開発資金を求めてKickstarterで資金提供者を募っている。『Defense Grid 2』と銘打ってはいるものの、基本的には初代の拡張版的な内容になるのは注意が必要だ。ただ募集期日まで29日とまだまだ猶予があるにも関わらず、すでに$100,000を越える額が集まっている。これは目標金額$250,000の4割にあたり、期待の高さを伺える。本Kickstarterプロジェクトのおおよそのロードマップは以下のようになっている*1。
- $250,000:8つの新レベル追加
- $500,000:新エンジンの採用、オンラインCOOP対応
- $750,000:レベルエディタの搭載、MacとLinuxへの対応
- $100,000:エイリアン(敵)、タワー、レベル、モードをそれぞれ新たに追加。20のミッションによる新キャンペーン
開発としてもある程度の資金が集まることは予想しているのだろう。恐らく本命は『Defense Grid 2』の名を冠するに相応しい$100,000と思われる。
さて、このKickstarterプロジェクトでは「Early Bird Reward」なるおもしろい試みがなされているので紹介しておきたい。「Early Bird Reward」とは、早い段階でプロジェクトに参加することで上位の報酬(Reward)がもらえるようになるというものだ。ほかのKickstarterプロジェクトでも採用されている。
例えばこのプロジェクトでは、2段階目の報酬をもらうためには$30の出資が必要になる。しかし、早期に$20の出資を決定して先着500名の定員に入れば、$30相当の報酬(つまり2段階目の報酬)がもらえる。簡単に言えば、(この場合は)最初の500名だけ$10安く報酬を手に入れられるということだ。
ゲームの予約割引に似たこの仕組みはうまく機能しているようで、2つ用意された「Early Bird Reward」枠の1000名分はすでに売り切れている。これによってプロジェクトは強烈なスタートダッシュが可能になるので、宣伝効果もあるだろう。問題は枠が売り切れてしまったここから、どこまで支援額を伸ばせるかだが、『Defense Grid』の評価は高いのでそこそこ期待できそうだ。
ところで開発のHidden Path Entertainmentは、『Counter-Strike: Global Offensive』も開発中のはず。そちらは大丈夫なのだろうか? 開発の公式サイトも『Defense Grid 2』一色なので、『CS:GO』は一段落したということだといいのだが。
ソース:
Kickstarter『Defense Grid 2』のページ
http://www.kickstarter.com/projects/hiddenpath/defense-grid-2
Hidden Path Entertainment公式サイト
http://www.hiddenpath.com/
『Hard Reset』日本語対応へ 2012/07/13
サイバーパンクシューター『Hard Reset』に、無料コンテンツ「Exile DLC」が登場した。合わせて同作は日本語に対応。コミック風のシーンは英語のままのようだが、そのほかは日本語化されているようだ。当初、DLCのみ日本語対応が明記されていたのだが、結局、DLCリリース後も日本語には対応していなかった。しかし、間もなくしてDLC同梱の『Hard Reset: Extended Edition』と名を変え、本編も日本語対応になった模様。現在はライブラリのプロパティタブから表示言語を選択可能となっている。
Indie Royaleで入手したまま積んでいるプレイヤーや、興味がありつつもZooから販売された日本語版の値段に手が出なかったプレイヤーは、この機会にプレイするのもよいだろう。サマーセール中の今ならSteamで75%OFFの$3.75で購入可能だ。
ソース:
『Hard Reset』公式サイト
http://hardresetgame.com/
Steamストアページ『Hard Reset: Extended Edition』
http://store.steampowered.com/app/98400/
今週の気になるゲー
『TRI』
ジャンルとしてはFirst Person Puzzlerに入る。本作の特徴は、三角形のタイルを生成して足場にできること。右マウスボタンで三角形の頂点を設置でき、3つ設置することでタイルを作り出すことができる。タイルに乗っている間は底面に向かって重力が働くようになっており、垂直の壁を歩いて登ったりすることができる。
これが浮遊感や疾走感とは違った独特のプレイ感覚につながっている。
現在、Desuraでアルファファンディング中で$5で購入可能。最終的には$10になるそうだ。公式サイトやDesuraからデモ版をダウンロードできるので、気になる人はプレイしてみるといいだろう。俺は購入を検討中である。ちなみにデモ版は30分くらいで終わる。
ソース:
『TRI』公式サイト
http://www.tri-game.com/
Desura『TRI』のページ
http://www.desura.com/games/tri
今週の注目トレーラー
『Little Inferno』
『Little Inferno』は2012年冬にWii U、Windows、Mac、Linux向けに発売予定。パブリッシャーなし、ファンドなし、オフィスなし、コピープロテクトなしというあたりは『World of Goo』のそれを踏襲しているようだ。
公式サイトでは、ベータアクセス権付きの予約購入が始まっている。価格は$15。
ソース:
Tommorow Corporation公式サイト
http://tomorrowcorporation.com/
今週のシンデレラ
誰もが知っている童話シンデレラを使ったゲームが出てきたので比較してみたい。『Cinders』のシンデレラ
『Stupidella』のシンデレラ
「どうしてこうなった」感を拭えないのがこちら。『Stupidella』はシンデレラをモチーフにしたようで、ほとんど原型をとどめていないクレイジーで半裸の女の子が主人公のポイント・アンド・クリック・アドベンチャー。裏正午を回って魔法が解けてしまった彼女は、すぐに奇声を上げるし、気性も荒い。LEVEL 13では、日本で有名なあのホラー映画を思わせるシーン(なぜか音声は別のホラー映画を踏襲している)が出てくる。フリーゲームで全20ステージ。いやらしい謎解きもある、というかそればっかり。解答は右下のWalkthroughから。
ソース:
『Cinders』公式サイト
http://moacube.com/games/cinders/
KONGREGATE『Stupidella』
http://www.kongregate.com/games/pitergames/stupidella
まとめ
Steamセールは気になるけど、改めて今から欲しいインディーゲームっていうとあんまりないのが現実。Double Fineの『Stacking』くらいかな。『TRINE 2』はCOOPの評判がよいので気になるものの、想像の範疇だと思うのでとりあえずは見送り。今週のニュースとして大きいのは「Steam Greenlight」の発表。本文中でも触れたが、Steamでの配信を望みつつもなかなか認証が通らないという話も耳にするので、インディーゲームへの福音となるのかどうかに注目したい。日本産のインディーゲームなら目を話してはならない重要なニュースではないかと思う。
日本産インディーゲームへの福音という点では、英語版PLAYISMのオープンも注目。まだまだコンテンツ不足なので評価はこれからだが、日本産インディーゲームを語るうえでの台風の目となりうるのか動向をチェックしていきたい。日本語版PLAYISMを利用している身としては、日本側のコンテンツリリースが遅れたりしないか心配というのも本音としてあったり。それでも同じタイトル、同じ価格帯、同じリリース時期を目指したいということなので、そういった発言をしたことは評価するべきだとも思う。