Steam版『Thomas Was Alone』のリリースによせて
Posted on 2012年11月14日水曜日
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『Thomas Was Alone』という2Dプラットフォームアクションがある。今まで公式サイトとDesuraでの販売だったのが、2012年11月13日にSteamでも購入できるようになった。これに伴って、公式サイトですでに購入していたユーザーには『Thomas Was Alone』のSteamキーが発行。メールにてSteamキーが届けられている。
Steamでのリリースに際して、既存の購入者向けにSteamキーが発行されるというのは珍しいことではないのだが、、そのメールに添えられた一文がとても印象的だったので紹介したいと思う。
余談になるが、『Thomas Was Alone』のエンドクレジットには以下のような記述(非ネタバレ)もあり、ユーザーを非常に大切にしているように感じた。
*1 「miss off」の意味がはっきりととれなかったのだが、おおよそこういう意味だと思う
『Thomas Was Alone』は、イギリスはロンドンのゲーム開発者Mike Bithellが手がけた2Dアクション。あまり詳しくは知らないのだが、もともと24時間で製作されたほぼ同名のゲーム『Thomas was alone.』が2010年に公開されており、その後、Indiegogoでの出資者募集(ファンディング自体は失敗している)を経て*2、製品版のリリースとなったようだ。
*2 Indiegogo - 『Thomas Was Alone』のプロジェクトページ
http://www.indiegogo.com/thomaswasalone
プロトタイプにあたる『Thomas was alone.』は、Kongregateを始めとしたブラウザゲームのサイトでプレイできる。また、公式サイトでは製品版である『Thomas Was Alone』のデモをダウンロード可能。
Kongregate - 『Thomas was alone.』
http://www.kongregate.com/games/mikebithell/thomas-was-alone
『Thomas Was Alone』公式サイト
http://www.thomaswasalone.com/
異なった特性を持つ複数のキャラクターを切り替えながらパズルを解き、すべてのキャラクターをゴールへと導けばステージクリアとなる。
操作キャラクターが単なる長方形や四角形で表示されるという独特のビジュアルスタイル、ゲーム中に流れる詩的な文章とナレーションなど、想像力をかきたてるようなデザインが施されており、開発者Mikeの強い個性を感じさせる1本となっている。シックなBGMもかなりよい。
10のキャラクターが登場し、各キャラクターの持つ特徴は以下のようなものがある。
100のステージが存在しているものの、1ステージは短くボリュームいっぱいのゲームではない。たしか3時間くらいでクリアできたと記憶している。難易度も低めで、特にシビアなアクションを必要とするゲームではない。パズル自体もあまり複雑なものではない。
このため、アクションゲーム、パズルゲームとしての味わいはあっさりめである。雰囲気とストーリーを楽しむためのゲームと割り切ったほうが幸せだろう。そういう意味ではテキストの日本語化を望みたいタイトルと言える。私はクリア済みなのだが、テキスト量にやや圧倒されつつプレイしてしまったので、日本語化を強く希望したいタイトルである。
※YouTubeの動画情報に記載されているとおり、動画は4月1日に発表されたもので、エイプリルフールのネタ動画です
Steamでのリリースに際して、既存の購入者向けにSteamキーが発行されるというのは珍しいことではないのだが、、そのメールに添えられた一文がとても印象的だったので紹介したいと思う。
開発者が我々に託した願い
以下が開発者から送られてきたメールの全文である。原文は英語で、日本語は私がつけたもの。誤解や誤認があるかもしれないが、おおよそのニュアンス(特に最後の段落)は伝わるかと思う。<原文>以上である。こういう文章をさらりと書けるのが素敵だな、と思ったので紹介した。
Hi [購入者の名前]!
I'd like to personally thank you for being an early adopter, for buying Thomas at a stage, well, let's be honest, you had no reason to believe it would be any good.
And you told people! You went out and spread the word. And because of you, and people like you, yesterday I was able to launch the game on Steam. You rock. And I'd like to say thank you by handing you a steam key...
[Steamキー]
Enjoy. There are achievements, and controller support. And if you do enjoy, instead of giving me any more of your hard earned money, go find another little game and give it a chance. People like you keep us going.
Thanks,
Mike
<訳文>
やぁ、[購入者の名前]!
個人的に早期購入者の存在には感謝しているんだ、だって正直なところ、Thomasを買おうとしたときに「このゲームはきっといいものだ」って信ずるに値する理由はなかったはずだから。
それでも(『Thomas Was Alone』のことを)みんなに伝えてくれたよね! 自分の言葉で拡散してくれた。そんなあなたと、あなたみたいなたくさんの人たちのおかげで、昨日、僕のゲームはSteamでのリリースにこぎつけたよ。感謝してもしきれない。だからSteamキーを送ることで、僕の感謝の印としたいんだ。
[Steamキー]
ぜひ楽しんでほしいな。実績と、コントローラでの操作をサポートしたよ。それとゲームを満喫したら、あなたが頑張って稼いだお金を、僕の代わりにほかのところで使ってほしいんだ。小さなゲームを見つけて、彼らにもチャンスを与えてほしい。あなたのような人たちのおかげで、僕たちは先に進むことができるから。
本当にありがとう。
Mike
余談になるが、『Thomas Was Alone』のエンドクレジットには以下のような記述(非ネタバレ)もあり、ユーザーを非常に大切にしているように感じた。
- EVERYONE WHO I MISSED OFF THIS LIST(このリストに載らなかったすべての人たち*1)
- EVERYONE WHO CHEERS ME ON TWITTER(Twitterで僕を応援してくれたすべての人たち)
*1 「miss off」の意味がはっきりととれなかったのだが、おおよそこういう意味だと思う
『Thomas Was Alone』の紹介
せっかくなので本作のことを簡単に紹介しておく。『Thomas Was Alone』は、イギリスはロンドンのゲーム開発者Mike Bithellが手がけた2Dアクション。あまり詳しくは知らないのだが、もともと24時間で製作されたほぼ同名のゲーム『Thomas was alone.』が2010年に公開されており、その後、Indiegogoでの出資者募集(ファンディング自体は失敗している)を経て*2、製品版のリリースとなったようだ。
*2 Indiegogo - 『Thomas Was Alone』のプロジェクトページ
http://www.indiegogo.com/thomaswasalone
プロトタイプにあたる『Thomas was alone.』は、Kongregateを始めとしたブラウザゲームのサイトでプレイできる。また、公式サイトでは製品版である『Thomas Was Alone』のデモをダウンロード可能。
Kongregate - 『Thomas was alone.』
http://www.kongregate.com/games/mikebithell/thomas-was-alone
『Thomas Was Alone』公式サイト
http://www.thomaswasalone.com/
異なった特性を持つ複数のキャラクターを切り替えながらパズルを解き、すべてのキャラクターをゴールへと導けばステージクリアとなる。
操作キャラクターが単なる長方形や四角形で表示されるという独特のビジュアルスタイル、ゲーム中に流れる詩的な文章とナレーションなど、想像力をかきたてるようなデザインが施されており、開発者Mikeの強い個性を感じさせる1本となっている。シックなBGMもかなりよい。
黒で塗られた地形と落ち着いた風合いの背景色とのコントラストが美しい |
HUDらしいものはほぼなく、すっきりとした画面構成 |
- ジャンプ力が高い
- 水に浮くことができる
- 2段ジャンプできる
- 重力が反転している
主人公たるThomasは、ベーシックなキャラクターで特別な能力は持たない |
このため、アクションゲーム、パズルゲームとしての味わいはあっさりめである。雰囲気とストーリーを楽しむためのゲームと割り切ったほうが幸せだろう。そういう意味ではテキストの日本語化を望みたいタイトルと言える。私はクリア済みなのだが、テキスト量にやや圧倒されつつプレイしてしまったので、日本語化を強く希望したいタイトルである。