News Pick Up 2012年8月第2-3週
Posted on 2012年8月20日月曜日
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インディーゲーム界隈のニュースを、俺個人の趣向でピックアップして適当に紹介するよ!
※英語はまだまだ勉強中なので、正確な情報を知りたいときは原文を読んでね。
※なるべく正確な情報を掲載したいため、誤りなどの指摘がありましたらコメント欄、またはhayaniemozuアットgmail.comまでご連絡ください。
なお、告知されていたコンテンツのうちAzraの日記だけは、事情があって搭載を見送られている。ただ、開発はAzraの日記についてもいずれ無料アップデートで対応したいと考えているようだ。さらに各種デジタルディストリビューションサービスでの販売の計画、またローカライズに関する発言もしており、さらなる発展に期待がかかる。
気になる人は、以下のビデオプレビューも参考になると思う。
本作はGold Editionへの移行に伴い、販売価格が現行の$6.99から$9.99へと値上げされるので、気になっている人は早めの購入をオススメしたい(私自身もアップデート前に紹介記事を完成させたい)。
ソース:
『Defender's Quest』公式サイト
http://www.defendersquest.com/
公式ブログ「Defender's Quest coming to Steam!」
http://www.fortressofdoors.com/2012/08/defenders-quest-coming-to-steam.html
Twitter Lars Doucetのアカウント
https://twitter.com/larsiusprime
アクション2本(2Dと3Dで各1)に、シューティング3本というラインアップで、今回もシューティングゲームに力を注がれている。もっともこれはローカライズにかかる費用との兼ね合いという部分も大きいのだとは思うが、同時に日本のインディーゲームのお家芸とも言うべきシューティングをリリースしたいという気持ちも強いのだと思う。
なお、『まんけん!』の開発773(ななみ)のひづめ氏は、Nyu Mediaにオススメタイトルを尋ねられたそうで、そのほかの関係開発者にも同様の質問をしている可能性が高い。このため、上記5作品の開発元の推薦したタイトルが、新たなローカライズ候補となるのかも知れない。
ソース:
Nyu Media公式サイト「Nyu Media Announced the "2nd Wave of Doujin Title Coming in 2012」
http://nyu-media.com/news/nyu-media-announced-the-2nd-wave-of-doujin-titles-coming-in-2012/
しかし、Hidden Path Entertainmentの目論見(と私の予想)は大きく外れ、集まった資金は目標金額をわずかに上回る$271,727にとどまった*1。
*1 目標金額は$250,000
本プロジェクトは、集まった資金に応じてコンテンツが段階的に拡張していく予定だった。しかし、最終的には1段階めの新規8ステージ追加で終わってしまう形となった。最終段階となる$1,000,000の資金達成時は正式な続編となるはずだったのが、DLCレベルの拡張になってしまったため、ファンディング自体は成功したとはいえ、実質的な成功には程遠いと言えるだろう。
問題は今後、Hidden Path Entertainmentが『Defense Grid 2』を正式に開発するときではないかと思う(あればの話だが)。早い段階で続編の開発がアナウンスされれば、少なからず今回の支援者からの反発を招きそうである。
ソース:
Kickstarter『Defense Grid 2』
http://www.kickstarter.com/projects/hiddenpath/defense-grid-2
過去に私が紹介記事を書いた時点でも十分に高いクオリティに達していたので、どのような改善がなされているのか気になる(特にインターフェースに手が加えられた点)。とはいえ、開発のIndomitus Games曰く「まだ開発の初期段階」ということなので気長に完成を待ちたい。
なお、IndieDBのコメント欄で、本作がフリーで公開される作品ではないこと、イタリアのデベロッパなのでKickstarterの利用はいまのところ考えていないとのコメントがなされている。また、「販売価格やリリース日程についてはまだ言及できない」としながらも、近々これに関して報告があるとのことだ。
関連記事:次世代型ウィザード体感ゲーム『In Verbis Virtus』
http://nydgamer.blogspot.jp/2012/06/in-verbis-virtus.html
ソース:
Indomitus Games公式サイト
http://www.indomitusgames.com/index.php/en/
IndieDB『In Verbis Virtus』
http://www.indiedb.com/games/in-verbis-virtus/downloads/in-verbis-virtus-v02-demo
ゲーム内容的にさほど言語情報を必要としない作品ではあるのだが、それでもやはり日本語版が登場したというのはありがたい。
関連記事:Kickstarter My Heart 『Lilly Looking Through』
http://nydgamer.blogspot.jp/2012/06/kickstarter-my-heart-lilly-looking.html
ソース:
『Lilly Looking Through』公式サイト
http://geetagames.com/
Kickstarter『Lilly Looking Through』Update #13
http://www.kickstarter.com/projects/516151670/lilly-looking-through-an-animated-adventure-game/posts/286307?ref=activity
PLAYISMを運営するアクティブゲーミングメディアの代表イバイ・アメストイ氏が、アプリ★ゲットのインタビューに応え、その中でIndieRoyaleへのタイトル提供を示唆する発言をしている。
インタビュー中にバンドルの話になったところでイバイ氏は、「我々もIndieRoyaleを通じて、今年1つのバンドルで4つのタイトルを販売する予定です。」と発言。具体的なタイトルに言及するまでには至らなかったものの、年内にIndieRoyaleへと同社のローカライズしているタイトルが提供されるのはほぼ間違いないだろう。
そのほかにも『Machinarium』や『Botanicula』のAmanita Designには、ローカライズなどについてはじめは断られていたことなど(Amanita Desingは移植やローカライズに消極的らしい)、『GARAGE』の移植とローカライズを行いたいと考えていることなど、興味深い話題が多かった。
PLAYISMは2012年8月24日にリリースするタイトルで、通算50本目のリリースとなる。記念すべき50本目はフリーゲームで、キャンペーンも行う予定だと言う。
以下にリンクを貼っておく。
【連載:インディーゲームの新時代①】海外で巻き起こる個人制作、小規模開発者のムーブメント
http://appget.com/c/news/4457/indie1/
【連載:インディーゲームの新時代②】開発費捻出の苦労と、新たなビジネスモデルの出現
http://appget.com/c/news/4905/indies2/
【連載:インディーゲームの新時代③】ゲーム開発の民主化とゲームエンジン
http://appget.com/c/news/5522/indies3/
【連載:インディーゲームの新時代④】デジタル時代の新しい「価格」のあり方
http://appget.com/c/news/5801/indies4/
【連載:インディーゲームの新時代⑤】日本のインディーゲームの未来
http://appget.com/c/news/6171/indies5/
ソース:
PLAYISM代表、イバイ・アメストイ氏特別インタビュー【後編】東アジアとプロモーションが鍵となる日本のゲーム海外展開の未来
http://appget.com/c/news/6555/ivai2/
PLAYISM代表、イバイ・アメストイ氏特別インタビュー【前編】グローバル化するゲーム業界でカギとなる「ローカライズ」という仕事
http://appget.com/c/news/6422/ivai1/
これとは別に2012年8月18日より、IGF Chinaもエントリ受付の予定が発表されている。なぜ中国のみ別開催なのかはいまだに不勉強で知らないのだが、こちらはいち早く2012年11月に上海で開催されるGDC Chinaにて、受賞セレモニーが行われる。
ソース:
IGF公式サイト「IGF China seeking indie game submissions for 2012 event」
http://igf.com/2012/08/igf_china_seeking_indie_game_s.html
IGF公式サイト「2013 Independent Games Festival Opens Submissions」
http://igf.com/2012/08/2013_independent_games_festiva.html
公式ブログでいくつかフィーチャーされている要素が発表となっているが、大きな新要素というものはなさそうだ。めぼしい特徴は、Steam Cloudに対応したこと、動作環境にWindows 8明記されていることくらいだろうか。
正直なところを言えば、XBLA版のリリースから4年が経っており、新規コンテンツが収録されていてもよいと思うのだが、今後の発表に期待といったところだろう。Xbox LIVE アーケードでは、かの『Minecraft』に次ぐ押しも押されぬ人気ソフトだが、このタイミングでのPC版投入は果たして吉と出るか凶と出るのか。
ファンは新作のリリースを待ち焦がれていると思うので、ここで勢いをつけて新作のリリースにこぎつけてほしい。
ソース:
『Castle Crashers』公式サイト
http://www.castlecrashers.com/
The Behemoth公式ブログ「A New Addition in a New Edition」
http://devblog.thebehemoth.com/2012/08/15/a-new-addition-in-a-new-edition/
スタート地点から発射される赤色の光弾をゴールへと導いていくゲームで、ゴール地点に一定個数の光弾を当てることで、扉が開く。ただし、光弾は連続で当てなければならない(つまりまぐれ当たりではダメ)。
ステージ上にある謎のオブジェクトは、同じ色の光弾を引き寄せて軌跡を変化させることができ、これがゲームプレイの肝となっている。プレイヤーはこのオブジェクトを自由に再配置して、光弾をゴールへと導いていく。
試みはおもしろいのだが、結果の予測が極めて困難で私は合わずに途中でプレイをやめてしまった。全11レベル。公式サイトよりフリーで入手できる。Windows / Mac / Linuxに対応。
ソース:
『Force: Leashed』公式サイト
http://www.kepuli.com/force_leashed/
一人称視点のホラーアドベンチャー。舞台となるのは放棄された月面基地「Lunar Research Station」で、基地に駐留していた人たちが失踪してしまった謎を暴くというストーリー。
開発が「Perma Death」と名付けたノンリニアなゲーム進行を特徴としており、ヘルスパックがなく、コンティニューもない模様(There are no health packs or multiple lives)。恐らくはプレイの繰り返しを経て、真相を究明するような内容になっているものと思われる。
Rant Gamingのインタビューでは、インスパイアを受けた作品として『Doom 3』、『Dark Souls』、『System Shock』、『WhiteDay』*2を挙げている(本作と同じくHUDレスの作品『Dead Space』はなぜか挙げていない)。
*2 韓国産の同名ホラーゲームのことと思われる。なかなか渋いチョイス
ホラーではあるが、銃の代わりに「CAT (Cosmonaut Assistance Tool。宇宙飛行士支援ツール)」と呼ばれるカメラのような機器を使ってゲームを進めるようだ。このへんはジャパニーズホラー『零』シリーズとの比較ができるかもしれない。CATは撮影枚数に制限があること、フロッピーディスクを用いてアップグレードできることが明らかになっているものの、やはり詳細は不明である。
Windows / Macで2013年早期にリリース予定。
ソース:
『Routine』公式サイト
http://www.routinegame.com/
Rant Gaming「RG Speaks With Lunar Software, Devs of Horror Exploration Game Routine」
http://www.rantgaming.com/2012/08/16/interviewing-lunar-software-developers-of-horror-exploration-routine/
ブラジルのデベロッパ9headsによる、ファーストパーソンパズラーと思しきタイトル。主人公は謎の結晶から得たエネルギーを特殊な力に変換できるアンドロイドという設定らしい。
トレーラーを見た感じでは重力反転(あるいは操作)、特定のオブジェクトへの吸い付きなどといった物理法則を無視したアクションを繰り広げながらステージを突破していくようだ。個人的には操作キャラクターの両手が画面に映りっぱなしなのが気になるが、大きな問題ではないだろう。
9headsは3名から成り、レンダリングにOgre3D、物理演算にBullet Physicsといういずれもフリーのオープンソースエンジンを用いて開発しているとのこと。
2012年第4クォーターにリリース予定で、PCのみのリリースとされている。
ソース:
『Vitrum』公式サイト
http://www.9heads.com/games/vitrum/
3つの次元を切り替えて進める3Dアクションアドベンチャー。3つの次元はTerra、Frima、Aqualと呼ばれ、それぞれ春、秋、水中といった方向でデザインされているようだ。
いくつかトレーラーを見ても、春と秋の差がどの程度のものなのかわからなかったが、水中の次元を使った謎解きはおもしろそうである。ジャンプで行けない高所や離れた足場へと(水中の次元を使って)泳いで渡るといったギミックが基本になるのだと思われる。
自由度を求めるのは難しいゲームデザイン、かつさまざまなロケーションを行き来するというのも難しそう(というかそれを次元転移で可能にしている)なのが心配。単調さを消し去って、どこまで豊穣なプレイ体験を提供できるかが鍵となるだろう。
ソース:
『Oliver&Spike: Dimension Jumping』公式サイト
http://www.oliverandspike.com/dimension-jumping/
現在、Kickstarterでファンディング中の2Dアクション。
キャラクターの切り替えが次元の切り替えと連動しており*3、Cute GianaとPunk Gianaの2キャラクターを使える。キャラクターによって使用可能なアクションも異なるようで、ステージ自体の変化に加え、アクションにも変化をつけてメリハリの効いたゲームプレイを目指しているものと思われる。
*3 ちなみに『Half-Life 2』Modに『Flipside』という作品があり、ゲーム内容は近いのではないかと思う
『Oliver&Spike: Dimension Jumping』と比べると、水が増えていって水地になったり、草木が生えたりと動的にステージが変化していく点が見ていて楽しい。次元を切り替えるだけでも十分に楽しそうでかなり期待できそうである。
本作はアクション性に比重が置かれているようなので、アクション自体の質をどこまで上げられるかが課題となりそうだ。ビジュアルはよかったのに、ゲームプレイはイマイチと感じた初代『Trine』(『Trine 2』では見事払拭したようだが)のような結果にはならないことを願う。
ソース:
『Project Giana』公式サイト
http://project-giana.com/
Kickstarter『Project Giana』
http://www.kickstarter.com/projects/project-giana/project-giana
さすがにここまでいってしまうとセガから物言いがつきそうだが、どうなのだろう。
開発を行うGalaxy Trailは夫婦で、開発の中心となっているのは夫のStephen DiDuro。動物っぽいキャラクターにこだわりがあるのか、そのほかの作品にも動物の耳を生やしたキャラクターをいくつか見つけることができる。
ゲーム自体はデモ版が公開されている状態で、最初のステージDRAGON VALLEYをプレイ可能。規定タイムより早くクリアするとボーナスとして第2のプレイアブルキャラクターがアンロックされる。個人的にはシステム面で不明な部分があるものの、感触は悪くないといった感想だ。
ソース:
『Freedom Planet』公式サイト
http://www.indiedb.com/games/freedom-planet
Galaxy Trail公式サイト
http://galaxytrail.com/
『Zineth』は学生プロジェクトによる3Dアクションだ。スケートシューズではないが、滑るような移動感覚とレールライン上を通過する感覚は、『ジェットセットラジオ』のそれに似ている。
一見、ステージクリア型のゲームのように見えるが、実際は箱庭のような舞台でクエストを受注してクリアしていく方式となっている。操作感覚がやや独特でなかなか難しいが、恐らくこれは慣れの問題だろう。折を見てプレイしたいと思っている。
フリーで公開されており、公式サイトからダウンロードできる。
ソース:
『Zineth』公式サイト
http://arcanekids.com/
http://astral-gate.com/indiegamenews/3078/
気になるのは『Mark of the Ninja』。同じ開発の『Shank』は好みではなかったが、本作はステルスゲームということで気になっている。『Shank』同様、いずれはPC版も出るだろう。『片道勇者』は、Twitterへ投稿するシステムがジワジワ効いていて、さすがにプレイしたい欲求を抑えられそうにない。今週末にでもプレイするかも。
注目は『Defender's Quest』。十分すぎるほどおもしろかったあの作品が、無料でアップデートというだけで驚きだったのに、充実のアップデート内容でかなりうれしい。買うなら今、これだけは間違いないだろう。
NyuMediaとPLAYISMのニュースも注目かな。
NyuMediaはてっきり『Revolver 360』を出すのかと思っていたが、今回のラインアップに入っておらず、同作の行方が気になっている(いずれローカライズはされるだろう)。PLAYISMのほうは正にうっかり発言だったが、インタビュアーに負けたということだろう。なお、50本目のリリースとなる名作フリーゲームは、個人的には『魔王物語物語』ではないかと見ている。過去に関連するツイートがあったたし、それに「あの名作」と呼ぶに相応しい内容ではないか、と思う。
本当は『Unepic』のローカライズに関する話とかも聞こえてきていて、取り上げようかと思っていたのだが、いかんせん情報が不確かな面もあったのでとりあえずは保留。購入者にはメールでいろいろと連絡が来ているみたい。気になる人はTwitterで「Unepic 日本語」などで検索されたし。
※英語はまだまだ勉強中なので、正確な情報を知りたいときは原文を読んでね。
※なるべく正確な情報を掲載したいため、誤りなどの指摘がありましたらコメント欄、またはhayaniemozuアットgmail.comまでご連絡ください。
『Defender's Quest Gold Edition』は間近 2012/08/13
『Defender's Quest』の無料アップデートが迫っていることを、同作の開発者Lars Doucetが自身のTwitterアカウントで明かしている。『Defender's Quest』はRPGとタワーディフェンスのハイブリットゲームで、個人的な2012年上半期最注目作品。Gold Editionは無料でアップデートが行われ、コンテンツの拡充が図られる。
Defender's Quest Gold is nearly complete. If you want a review copy, lemme know :)
— Lars Doucetさん (@larsiusprime) 8月 13, 2012
アップデート内容を要約すると以下のとおり。- 強くてニューゲーム(New Game+)を搭載
- グラフィックの強化
- 戦闘パートのキャラクターモーションの強化
- 新規カットシーンを含むサイドクエスト7ステージを追加
- ボーナスバトル8ステージを追加
- 主人公Azraの装備品Magic Bookを8つ追加
- ユニークアイテムのアップグレードシステムを搭載
- ターゲットロジックの見直し、変更
- 敵に新能力を付加
- Modサポート
なお、告知されていたコンテンツのうちAzraの日記だけは、事情があって搭載を見送られている。ただ、開発はAzraの日記についてもいずれ無料アップデートで対応したいと考えているようだ。さらに各種デジタルディストリビューションサービスでの販売の計画、またローカライズに関する発言もしており、さらなる発展に期待がかかる。
気になる人は、以下のビデオプレビューも参考になると思う。
ソース:
『Defender's Quest』公式サイト
http://www.defendersquest.com/
公式ブログ「Defender's Quest coming to Steam!」
http://www.fortressofdoors.com/2012/08/defenders-quest-coming-to-steam.html
Twitter Lars Doucetのアカウント
https://twitter.com/larsiusprime
Nyu Mediaのローカライズタイトル第2弾が発表 2012/08/08
『まんけん!(英題:Cherry Tree High Comedy Club)』や『SATAZIUS』などの日本の同人ソフトをローカライズしているNyu Mediaが、「2nd Wave」と題した新規ローカライズタイトルを発表した。発表されたのは以下の5作品。- 『Eryi’s Action(原題:エリィのアクション、開発:クリスタルソード)』
- 『Kamui(原題:神威、開発:SITER SKAIN)』
- 『RefleX(開発:SITER SKAIN)』
- 『ALLTYNEX Second(開発:SITER SKAIN)』
- 『Croixleur(開発:souvenir circ.)』
アクション2本(2Dと3Dで各1)に、シューティング3本というラインアップで、今回もシューティングゲームに力を注がれている。もっともこれはローカライズにかかる費用との兼ね合いという部分も大きいのだとは思うが、同時に日本のインディーゲームのお家芸とも言うべきシューティングをリリースしたいという気持ちも強いのだと思う。
なお、『まんけん!』の開発773(ななみ)のひづめ氏は、Nyu Mediaにオススメタイトルを尋ねられたそうで、そのほかの関係開発者にも同様の質問をしている可能性が高い。このため、上記5作品の開発元の推薦したタイトルが、新たなローカライズ候補となるのかも知れない。
ソース:
Nyu Media公式サイト「Nyu Media Announced the "2nd Wave of Doujin Title Coming in 2012」
http://nyu-media.com/news/nyu-media-announced-the-2nd-wave-of-doujin-titles-coming-in-2012/
Kickstarterの『Defense Grid 2』プロジェクトが目標金額を達成 2012/08/14
『Counter-strike: Global Offensive』のリリースが間近に迫ったHidden Path Entertainmentが、突如発表して話題となったKickstarterの『Defense Grid 2』プロジェクト。先日、募集が締め切られ、無事目標金額を達成している。しかし、Hidden Path Entertainmentの目論見(と私の予想)は大きく外れ、集まった資金は目標金額をわずかに上回る$271,727にとどまった*1。
*1 目標金額は$250,000
本プロジェクトは、集まった資金に応じてコンテンツが段階的に拡張していく予定だった。しかし、最終的には1段階めの新規8ステージ追加で終わってしまう形となった。最終段階となる$1,000,000の資金達成時は正式な続編となるはずだったのが、DLCレベルの拡張になってしまったため、ファンディング自体は成功したとはいえ、実質的な成功には程遠いと言えるだろう。
問題は今後、Hidden Path Entertainmentが『Defense Grid 2』を正式に開発するときではないかと思う(あればの話だが)。早い段階で続編の開発がアナウンスされれば、少なからず今回の支援者からの反発を招きそうである。
ソース:
Kickstarter『Defense Grid 2』
http://www.kickstarter.com/projects/hiddenpath/defense-grid-2
『In Verbis Virtus』のデモがバージョン0.2へとアップデート 2012/08/11
マイクを使って魔法をキャストする3Dアクションアドベンチャー『In Verbis Virtus』のデモが、バージョン0.2へとアップデートされた。IndieDBによるとグラフィック、インターフェース、パフォーマンスの改善などが行われているようだ。新たなスクリーンショットもいくつか公開されている。過去に私が紹介記事を書いた時点でも十分に高いクオリティに達していたので、どのような改善がなされているのか気になる(特にインターフェースに手が加えられた点)。とはいえ、開発のIndomitus Games曰く「まだ開発の初期段階」ということなので気長に完成を待ちたい。
なお、IndieDBのコメント欄で、本作がフリーで公開される作品ではないこと、イタリアのデベロッパなのでKickstarterの利用はいまのところ考えていないとのコメントがなされている。また、「販売価格やリリース日程についてはまだ言及できない」としながらも、近々これに関して報告があるとのことだ。
関連記事:次世代型ウィザード体感ゲーム『In Verbis Virtus』
http://nydgamer.blogspot.jp/2012/06/in-verbis-virtus.html
ソース:
Indomitus Games公式サイト
http://www.indomitusgames.com/index.php/en/
IndieDB『In Verbis Virtus』
http://www.indiedb.com/games/in-verbis-virtus/downloads/in-verbis-virtus-v02-demo
『Lilly Looking Through』に日本語デモが登場 2012/08/11
Kickstarterでのファンディングにも成功し、順調に開発が進められているポイント・アンド・クリック型のアドベンチャー『Lilly Looking Through』に日本語デモが登場した。ゲーム内容的にさほど言語情報を必要としない作品ではあるのだが、それでもやはり日本語版が登場したというのはありがたい。
関連記事:Kickstarter My Heart 『Lilly Looking Through』
http://nydgamer.blogspot.jp/2012/06/kickstarter-my-heart-lilly-looking.html
ソース:
『Lilly Looking Through』公式サイト
http://geetagames.com/
Kickstarter『Lilly Looking Through』Update #13
http://www.kickstarter.com/projects/516151670/lilly-looking-through-an-animated-adventure-game/posts/286307?ref=activity
PLAYISMのボスがIndieRoyaleへのタイトル提供を示唆 2012/07/26
取り上げるのを忘れていたニュース。PLAYISMを運営するアクティブゲーミングメディアの代表イバイ・アメストイ氏が、アプリ★ゲットのインタビューに応え、その中でIndieRoyaleへのタイトル提供を示唆する発言をしている。
インタビュー中にバンドルの話になったところでイバイ氏は、「我々もIndieRoyaleを通じて、今年1つのバンドルで4つのタイトルを販売する予定です。」と発言。具体的なタイトルに言及するまでには至らなかったものの、年内にIndieRoyaleへと同社のローカライズしているタイトルが提供されるのはほぼ間違いないだろう。
そのほかにも『Machinarium』や『Botanicula』のAmanita Designには、ローカライズなどについてはじめは断られていたことなど(Amanita Desingは移植やローカライズに消極的らしい)、『GARAGE』の移植とローカライズを行いたいと考えていることなど、興味深い話題が多かった。
PLAYISMは2012年8月24日にリリースするタイトルで、通算50本目のリリースとなる。記念すべき50本目はフリーゲームで、キャンペーンも行う予定だと言う。
今回のJ.U.L.I.A.でPLAYISM49本目です。50本目は、あの名作フリーゲームを出すことにしたいと思いますので乞うご期待と。と、記念すべき50本目ですので、ちょっとしたキャンペーンなぞ計画中。
— PLAYISM プレーイズムさん (@playismJP) 8月 17, 2012
ちなみにニュースではないが、このインタビュアーがまとめたインディーゲームに関する連載記事は個人的にオススメ。インタビュアー自身の好みも多分に入ってる感じがして、逆に心配になってしまいつつも、興味深い話がたくさん出てくる(特に第5回)。以下にリンクを貼っておく。
【連載:インディーゲームの新時代①】海外で巻き起こる個人制作、小規模開発者のムーブメント
http://appget.com/c/news/4457/indie1/
【連載:インディーゲームの新時代②】開発費捻出の苦労と、新たなビジネスモデルの出現
http://appget.com/c/news/4905/indies2/
【連載:インディーゲームの新時代③】ゲーム開発の民主化とゲームエンジン
http://appget.com/c/news/5522/indies3/
【連載:インディーゲームの新時代④】デジタル時代の新しい「価格」のあり方
http://appget.com/c/news/5801/indies4/
【連載:インディーゲームの新時代⑤】日本のインディーゲームの未来
http://appget.com/c/news/6171/indies5/
ソース:
PLAYISM代表、イバイ・アメストイ氏特別インタビュー【後編】東アジアとプロモーションが鍵となる日本のゲーム海外展開の未来
http://appget.com/c/news/6555/ivai2/
PLAYISM代表、イバイ・アメストイ氏特別インタビュー【前編】グローバル化するゲーム業界でカギとなる「ローカライズ」という仕事
http://appget.com/c/news/6422/ivai1/
IGF 2013のエントリ受付開始 2012/08/09
インディーゲーム最大のイベントIndependent Games Festival 2013のエントリ受付が2012年8月9日より開始された。第15回を迎える今回は、2013年3月にアメリカ サンフランシスコで開催されるGDC 2013にて各部門の受賞作品が発表される。おおよその流れは以下のとおり。- 2012年8月9日 エントリ開始
- 同10月17日 メインコンペティションエントリ締め切り
- 同10月31日 学生部門締め切り
- 2013年1月7日 メインコンペティションファイナリスト発表
- 同1月14日 学生部門ファイナリスト発表
- 同3月27日 IGF受賞セレモニー(もちろん受賞作品の発表)
これとは別に2012年8月18日より、IGF Chinaもエントリ受付の予定が発表されている。なぜ中国のみ別開催なのかはいまだに不勉強で知らないのだが、こちらはいち早く2012年11月に上海で開催されるGDC Chinaにて、受賞セレモニーが行われる。
ソース:
IGF公式サイト「IGF China seeking indie game submissions for 2012 event」
http://igf.com/2012/08/igf_china_seeking_indie_game_s.html
IGF公式サイト「2013 Independent Games Festival Opens Submissions」
http://igf.com/2012/08/2013_independent_games_festiva.html
XBLAの人気作『Castle Crashers』のPC版がSteamに登場予定 2012/08/15
Xbox LIVE アーケードで人気を博し、その後、PlayStaion Networkにも登場したベルトスクロールアクション『Castle Crashers』のPC版がリリースされることが発表された。リリース予定は未定だが、Steamにて配信されることが明らかにされている。公式ブログでいくつかフィーチャーされている要素が発表となっているが、大きな新要素というものはなさそうだ。めぼしい特徴は、Steam Cloudに対応したこと、動作環境にWindows 8明記されていることくらいだろうか。
正直なところを言えば、XBLA版のリリースから4年が経っており、新規コンテンツが収録されていてもよいと思うのだが、今後の発表に期待といったところだろう。Xbox LIVE アーケードでは、かの『Minecraft』に次ぐ押しも押されぬ人気ソフトだが、このタイミングでのPC版投入は果たして吉と出るか凶と出るのか。
ファンは新作のリリースを待ち焦がれていると思うので、ここで勢いをつけて新作のリリースにこぎつけてほしい。
ソース:
『Castle Crashers』公式サイト
http://www.castlecrashers.com/
The Behemoth公式ブログ「A New Addition in a New Edition」
http://devblog.thebehemoth.com/2012/08/15/a-new-addition-in-a-new-edition/
今週の気になるゲー
『Force: Leashed』
7day FPS出身のファーストパーソンパズラー。と言ってもアクション性は極めて低く、純粋な3Dパズルと考えたほうがよい。スタート地点から発射される赤色の光弾をゴールへと導いていくゲームで、ゴール地点に一定個数の光弾を当てることで、扉が開く。ただし、光弾は連続で当てなければならない(つまりまぐれ当たりではダメ)。
ステージ上にある謎のオブジェクトは、同じ色の光弾を引き寄せて軌跡を変化させることができ、これがゲームプレイの肝となっている。プレイヤーはこのオブジェクトを自由に再配置して、光弾をゴールへと導いていく。
試みはおもしろいのだが、結果の予測が極めて困難で私は合わずに途中でプレイをやめてしまった。全11レベル。公式サイトよりフリーで入手できる。Windows / Mac / Linuxに対応。
ソース:
『Force: Leashed』公式サイト
http://www.kepuli.com/force_leashed/
今週の注目トレーラー
『Routine』
開発が「Perma Death」と名付けたノンリニアなゲーム進行を特徴としており、ヘルスパックがなく、コンティニューもない模様(There are no health packs or multiple lives)。恐らくはプレイの繰り返しを経て、真相を究明するような内容になっているものと思われる。
Rant Gamingのインタビューでは、インスパイアを受けた作品として『Doom 3』、『Dark Souls』、『System Shock』、『WhiteDay』*2を挙げている(本作と同じくHUDレスの作品『Dead Space』はなぜか挙げていない)。
*2 韓国産の同名ホラーゲームのことと思われる。なかなか渋いチョイス
ホラーではあるが、銃の代わりに「CAT (Cosmonaut Assistance Tool。宇宙飛行士支援ツール)」と呼ばれるカメラのような機器を使ってゲームを進めるようだ。このへんはジャパニーズホラー『零』シリーズとの比較ができるかもしれない。CATは撮影枚数に制限があること、フロッピーディスクを用いてアップグレードできることが明らかになっているものの、やはり詳細は不明である。
Windows / Macで2013年早期にリリース予定。
ソース:
『Routine』公式サイト
http://www.routinegame.com/
Rant Gaming「RG Speaks With Lunar Software, Devs of Horror Exploration Game Routine」
http://www.rantgaming.com/2012/08/16/interviewing-lunar-software-developers-of-horror-exploration-routine/
『Vitrum』
トレーラーを見た感じでは重力反転(あるいは操作)、特定のオブジェクトへの吸い付きなどといった物理法則を無視したアクションを繰り広げながらステージを突破していくようだ。個人的には操作キャラクターの両手が画面に映りっぱなしなのが気になるが、大きな問題ではないだろう。
9headsは3名から成り、レンダリングにOgre3D、物理演算にBullet Physicsといういずれもフリーのオープンソースエンジンを用いて開発しているとのこと。
2012年第4クォーターにリリース予定で、PCのみのリリースとされている。
ソース:
『Vitrum』公式サイト
http://www.9heads.com/games/vitrum/
今週の多世界切り替え
複数の世界を切り替えて進めるパズルというのは、取り立てて珍しいモチーフではない。先述の『Lilly Looking Through』もそういったタイプのゲームだ。ただそれぞれを比較してみると見えてくるものもあるかと思うので、今回は開発中の2作品をざっくり紹介、比較してみよう。『Oliver&Spike: Dimension Jumping』
3つの次元を切り替えて進める3Dアクションアドベンチャー。3つの次元はTerra、Frima、Aqualと呼ばれ、それぞれ春、秋、水中といった方向でデザインされているようだ。
いくつかトレーラーを見ても、春と秋の差がどの程度のものなのかわからなかったが、水中の次元を使った謎解きはおもしろそうである。ジャンプで行けない高所や離れた足場へと(水中の次元を使って)泳いで渡るといったギミックが基本になるのだと思われる。
自由度を求めるのは難しいゲームデザイン、かつさまざまなロケーションを行き来するというのも難しそう(というかそれを次元転移で可能にしている)なのが心配。単調さを消し去って、どこまで豊穣なプレイ体験を提供できるかが鍵となるだろう。
ソース:
『Oliver&Spike: Dimension Jumping』公式サイト
http://www.oliverandspike.com/dimension-jumping/
『Project Giana』
キャラクターの切り替えが次元の切り替えと連動しており*3、Cute GianaとPunk Gianaの2キャラクターを使える。キャラクターによって使用可能なアクションも異なるようで、ステージ自体の変化に加え、アクションにも変化をつけてメリハリの効いたゲームプレイを目指しているものと思われる。
*3 ちなみに『Half-Life 2』Modに『Flipside』という作品があり、ゲーム内容は近いのではないかと思う
『Oliver&Spike: Dimension Jumping』と比べると、水が増えていって水地になったり、草木が生えたりと動的にステージが変化していく点が見ていて楽しい。次元を切り替えるだけでも十分に楽しそうでかなり期待できそうである。
本作はアクション性に比重が置かれているようなので、アクション自体の質をどこまで上げられるかが課題となりそうだ。ビジュアルはよかったのに、ゲームプレイはイマイチと感じた初代『Trine』(『Trine 2』では見事払拭したようだが)のような結果にはならないことを願う。
ソース:
『Project Giana』公式サイト
http://project-giana.com/
Kickstarter『Project Giana』
http://www.kickstarter.com/projects/project-giana/project-giana
今週のセガオマージュ
『Freedom Planet』
音速のハリネズミ感バリバリの2Dアクション。モーション、ループ上のステージを駆け抜けるデザイン、極めつけは動物モチーフのキャラクターデザインといたるところから、セガの『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』の息吹を感じる(私は2Dソニックをプレイしたことがないのだが)。さすがにここまでいってしまうとセガから物言いがつきそうだが、どうなのだろう。
開発を行うGalaxy Trailは夫婦で、開発の中心となっているのは夫のStephen DiDuro。動物っぽいキャラクターにこだわりがあるのか、そのほかの作品にも動物の耳を生やしたキャラクターをいくつか見つけることができる。
ゲーム自体はデモ版が公開されている状態で、最初のステージDRAGON VALLEYをプレイ可能。規定タイムより早くクリアするとボーナスとして第2のプレイアブルキャラクターがアンロックされる。個人的にはシステム面で不明な部分があるものの、感触は悪くないといった感想だ。
ソース:
『Freedom Planet』公式サイト
http://www.indiedb.com/games/freedom-planet
Galaxy Trail公式サイト
http://galaxytrail.com/
『Zineth』
『Zineth』は学生プロジェクトによる3Dアクションだ。スケートシューズではないが、滑るような移動感覚とレールライン上を通過する感覚は、『ジェットセットラジオ』のそれに似ている。
一見、ステージクリア型のゲームのように見えるが、実際は箱庭のような舞台でクエストを受注してクリアしていく方式となっている。操作感覚がやや独特でなかなか難しいが、恐らくこれは慣れの問題だろう。折を見てプレイしたいと思っている。
フリーで公開されており、公式サイトからダウンロードできる。
ソース:
『Zineth』公式サイト
http://arcanekids.com/
併せて読みたい
ASTRAL GATE「今週の注目インディゲームニュース まとめ」http://astral-gate.com/indiegamenews/3078/
気になるのは『Mark of the Ninja』。同じ開発の『Shank』は好みではなかったが、本作はステルスゲームということで気になっている。『Shank』同様、いずれはPC版も出るだろう。『片道勇者』は、Twitterへ投稿するシステムがジワジワ効いていて、さすがにプレイしたい欲求を抑えられそうにない。今週末にでもプレイするかも。
まとめ
盆休みという名のインタビュー編集を経ての2週間分まとめ(プラス忘れていたニュース1本)だったので、結構な量となった。注目は『Defender's Quest』。十分すぎるほどおもしろかったあの作品が、無料でアップデートというだけで驚きだったのに、充実のアップデート内容でかなりうれしい。買うなら今、これだけは間違いないだろう。
NyuMediaとPLAYISMのニュースも注目かな。
NyuMediaはてっきり『Revolver 360』を出すのかと思っていたが、今回のラインアップに入っておらず、同作の行方が気になっている(いずれローカライズはされるだろう)。PLAYISMのほうは正にうっかり発言だったが、インタビュアーに負けたということだろう。なお、50本目のリリースとなる名作フリーゲームは、個人的には『魔王物語物語』ではないかと見ている。過去に関連するツイートがあったたし、それに「あの名作」と呼ぶに相応しい内容ではないか、と思う。
本当は『Unepic』のローカライズに関する話とかも聞こえてきていて、取り上げようかと思っていたのだが、いかんせん情報が不確かな面もあったのでとりあえずは保留。購入者にはメールでいろいろと連絡が来ているみたい。気になる人はTwitterで「Unepic 日本語」などで検索されたし。