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Kickstarter My Heart 『Lilly Looking Through』

Posted on 2012年6月25日月曜日 | No Comments

デモ版で心惹かれ、Kickstarterに来ていたにも関わらず、紹介するのを忘れてしまっていた『Lilly Looking Through』について。

『Lilly Looking Through』ってどんなゲームなの?

『Lilly Looking Through』は、ポイント・アンド・クリックタイプのアドベンチャー。
ざっくりと物語を説明すると、主人公の女の子Lillyが、いなくなってしまった兄弟のRowを助けるためにがんばっちゃうというお話。ちなみにRowが兄弟であるという記述は公式サイトにはないので、実はボーイフレンドとかかも知れない。
物語は主人公のLillyが、綺麗な赤色をした布に興味を持つところから始まる
赤い布によって、どこかに運ばれていってしまうRow。彼を助けるのがLillyの目的
基本となるポイント・アンド・クリックに加えて、ステージ上のオブジェクトをドラッグアンドドロップしてインタラクトするというよくあるシステムを取っている。デモ版をプレイした限りではインベントリの概念はない(今後のシーンで出てくる可能性はあるが)。

本作を特徴付けるゲームメカニックが、道中で手にする不思議なゴーグル。これをかけると過去の世界を見ることができ、、さらに過去の世界で活動できる。過去の世界に干渉することで現在の世界を変えることも可能なようだ*1。なお、ゴーグルは画面中央下部のアイコンをクリックすることで、いつでもかけたり、外したりが可能。

*1 she seeks to rewrite the past, change the present, and unlock the ultimate mystery. 公式サイトより
ゴーグルをかける前、現在の世界
ゴーグルをかけて見える、過去の世界。背景に遺跡のようなものがある
おそらくタイトルもこのゴーグルに由来していると思われる。ニュアンスとしては『リリー 見とおしのゴーグル』とか『リリーの不思議なゴーグル』ぐらいが適切かな。「メガネ」のほうが語呂がいいんだけど、ゴーグルなので仕方ない。

油絵のようなグラフィック、それを彩るアニメーションと音響

先述したように、ゴーグルを使った謎解きがゲームとしてのメインディッシュに当たる。しかし、それに負けないほどの魅力を放っているのが、イラストのようなグラフィックスタイルと、アニメーションの豊かさ。
グラフィックは油絵にも似た感じで、最初のエリアの全景はこんな雰囲気
これはもうトレーラーを見るなり、実際にプレイしてもらうなりしてもらったほうが早い(プレイすれば最初の数シーンでそのよさがわかるはずだ)。以下にトレーラーを貼っておく。

キャラクターのモーションは、いかにもアニメーションらしいアニメーションという感じで生き生きと描かれている。SEやBGMもアクションやそのシーンにうまく合っているという印象。画面は基本的に一枚絵だが、画面内に収まりきる大きさではなく、ドラッグで見渡すタイプとなっている。ダブルクリックでズームイン・ズームアウトを切り替えることもでき、より細部まで見られる。

本作で推奨される画面解像度は1280×720 or 1280×1024となっている。解像度はゲーム側でスイッチできず、それより大きい解像度でプレイすると黒枠が表示されるようだ。ESCキーでウィンドウモードにすることもできる。なお、本稿におけるスクリーンショットは、黒枠をカットした1280×720のものを掲載している。

※開発者について書いたのだが不要な気もする。ただ書いてしまったし、せっかくなので以下に残しておく

せっかくなので開発者について言及しておこう。開発を手がけるGeeta Gameはアメリカ サンフランシスコ州カリフォルニアのデベロッパで3名からなる。

ゲームデザイナー、プログラマー、クリエイティブディレクターを兼任するSteve Hoogendyk は、まさに開発の心臓部といっていい存在。映画の仕事を6年、ゲームの仕事では8年以上活動しているようだ。以下に彼が関わったとしているタイトルを挙げる。
  • 映画『Harry Potter(邦題:ハリー・ポッター)』
  • 映画 『Alice in Wonderland(邦題:アリス・イン・ワンダーランド)』
  • 映画 『The Chronicles of Narnia(邦題:ナルニア国物語)』
  • 映画 『Cloudy with a Chance of Meatballs(邦題:くもりときどきミートボール)』
  • 映画 『Walt Disney’s Bolt(邦題:ボルト)』
  • ゲーム『Myst 3: Exile』
  • ゲーム『RealMyst』
  • ゲーム『Uru: Ages Beyond Myst』
タイトルを見た感じだとゲーム業界から映画業界へ行き、またゲームに戻ってきたという感じなのだが、プロダクションデザイナーやゲームデザイナーとしてほかにも多くのアドベンチャーを手がけているとあるので、近年もゲーム業界に携わっていたのかもしれない。

私は『Myst』シリーズに詳しくないので、上記のタイトルに関わったことにどれほどの価値があるのかもよくわからない。

Kickstarterはすでに目標金額達成済み

デモ版のリリースからしばらくおいてKickstarterでのファンド募集が始まった『Lilly Looking Through』。デモ版が好評だったのか、早々に目標金額を達成しており、現在では目標金額$18,000を$10,000も上回る$28,000に到達している。

なお、目標金額を達成し、新たなる内部的な目標が定められている。
  • $26,000達成で「新エリアを追加して、ゲームコンテンツをちょっとだけ拡充」←達成済み
  • $36,000達成で「iPad版、Andoroidタブレット版のリリース」。$25以上の支援者に無料でこのバージョンを提供
  • $44,000達成で「ゲームディスクを含む特別仕様のボックス版を$110以上の支援者に提供」
ローカライズの話もいくつか来ているらしく、フランス語、イタリア語、スペイン語版のデモがリリースされている。もっともデモ版をプレイした限りでは、テキストはほとんどなさそうなのでローカライズされなくともプレイに支障はなさそうではる。それでも各国からローカライズのお誘いが来ているのはうれしい話ではないか。

PLAYISMも注目していたようなので*2、日本語版の登場ももしかするともしかするかもしれない。

*2 PLAYISM ニュース & ブログ「PLAYISM プレーイズム おすすめ インディーズ PC ゲーム ポイント&クリック アドベンチャー LILLY LOOKING THROUGH」
http://playism.blogspot.jp/2012/05/playism-pc-lilly-looking-through.html

記事執筆段階では、ファンド募集は残り5日間。目標金額はすでに達成されているのでリリースが頓挫することもまずないだろう。したがってリリース後に購入という選択肢もあり。

製品版を入手できる支援額は$10から。$20以上だと製品版が2つとサウンドトラックがもらえるようだ($25の誤植かもしれないが、いまさら訂正ということもなかろう)。それ以上の支援額とボーナスについてはKickstarterのほうを参照してほしい。

まずはデモ版をプレイして感覚を確かめてみるのがオススメだ。公式サイトやKickstarterのページに貼ってあるリンクからダウンロードできる。デモ版はWindows、Mac、Linuxに対応している。
$1,000以上の支援者に送られる真鍮製リアルゴーグルがカッコいい

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